2018年8月29日水曜日

開始

再放送というコンビでフリーで芸人をやっている荒木です。
「暇なのでブログ始めました♪」みたいな輩が気にくわないので、「忙しいのに合間を縫って全力でブログを更新するぜ!」みたいな尖りスタンスでやっていく所存でございます。

芸人を開始するにあたりコンビで揃って上京を果たしました。
東京は荻窪にて相方の砂原くんとともに貧しい共同生活を送っています。
僕らのような夢追いヒューマンたちは基本的にアルバイトをしながら、エントリーライブという金を払って舞台に立つ最下層芸人たちが集うライブを主戦場として活動してるんですが、相棒(憧れの言い方)はアルバイトを一切せず日中家で待機してから、夕刻になるとおもむろに舞台に向かうという謎生活を実施しています。

端的にいうと彼は社会不適合者なのです。

一度、カラオケ屋の夜勤というドリームキャッチャー(夢追い人)の典型的なワークが内定し、「俺はこれから稼いでいく」という意気込みを持ち意気揚々と出勤していったのですが、翌日、起床第一声が、

「とりあえずバックレるわ〜」

という如何にも若者な言動で戦慄したのを覚えています。
話を聞くと、夜勤という生命を削るワークは彼の肉体を思った以上に追い詰めていたようでして、初日にしてドロップアウト決定の所存でした。
しかし、夜勤というのは「慣れ」という概念があります。
稼働初日というのはそれまでデイタイムで活動していた肉体をまずはナイトワークにシフトチェンジさせる必要があり、ヒューマンならば誰しもがツラみを感じるものです。

「そのうち慣れるからもうちょい頑張れよ」と年長者として威厳ある無責任な言動を僕も一応放ってみたのですが、

「これが一生続くと思うと、人生の終わりを感じる」と思った以上に壮大な返答が帰ってきました。
所詮ドリームキャッチャーのアルバイトなのです。しかも週2。
彼はこの労働をジジイになるまで続けるというビジョンが見えてしまったというのです。
我々はいつか芸で飯を食いキムタクが住んでいるようなオシャレなメゾンに定住し、悠々自適に不動産投資しながら暮らすというビジョンがあるのですが、カラオケナイトワークはその幻想を一瞬で破壊し、現実的な最下層労働者の現実をナイトメアする能力があるのでした。

しかし、もっと話しを聞くと「オカマの先輩」や「芸人」など、上京したての知り合いのいない我々からするとホットな同僚たちに囲まれており、彼自身のコミュニケーション能力の高さを生かし、初日にしてなかなか良好な関係を築いて居たそうです。
そして、元正社員という真面目ワーカーだった彼は自主的に先回りして仕事を行うなど、労働者としての初日スキルとしてはほぼ満点を獲得しており明るいアルバイト生活を感じさせる人材であることは間違いありません、

そこまで可能性を感じさせといての初日バックれ。
バックれという行為は基本、ワーク中に見切りをつけ周りの人間たちからも「あの人多分辞めるだろなあ」という予想をさせてからの「やっぱりばっくれた」というようなある種、儀式的な安心感のある行為であり、バックれられた側からするとそこまで予想外の行動ではありません。

しかし、彼は「絆」をしっかりと初日にして築き、その上でバックレるというS級行為を働いたのです。

これには「絆バックれ」という新概念を提唱せざるをおえません。

ちなみに彼は荻窪エリアでのアルバイト探しを何度も行なっており、面接まで漕ぎ着けたものの条件のこだわりが強く(ロン毛・ヒゲ等。彼はオシャレをこよなく愛する男なのです)、
面接中はこだわりを主張することなく話の流れでバイト内定を頂けるのですが、面接終了2時間後にこだわりを思い出し、「他のバイトが決まったのでやっぱなしで」という最強の嘘を使用し泣く泣く内定自体のテレフォン行為を行うというのを何度も繰り返しています。

当然、荻窪エリアの飲食店というのは限られていますので、そこが彼にとっての「禁止エリア」なのは言うまでもないでしょう。
僕が愛用している激安中華チェーンなども彼にとっては完全なる禁止エリアとなっており、彼は外食するために遠征するという田舎ピープルのような行動をとっているのです。

しかし、これらの諸問題は我々が天下を取れば一気に解決します。
「バックれの砂原」から「あの『芸人・砂原』」にランクアップすれば、何も気にせず荻窪で飲食に励むことができます。(激安チェーンばかり)

とりあえず彼の禁止エリア解除に向けて我々はコメディアン活動に邁進してまいります(着地点)
ツイッターで舞台の告知(多分無意味な行為)やYouTubeでラジオ等アップロードしてますので、日常のダルさを感じた時に拝見してください。(事務的な連絡ってインターネットの世界では凄い冷めるよね!)